先日、ちょっとした調べものをしていて、和歌山県由良町の公式サイトを開いた。
ブラウザのアドレスバーには、見慣れた「保護されていない通信」の表示。
最近は個人ブログですらhttpsが当たり前になってきた時代なので、正直ちょっと驚いた。
地方自治体の公式サイト=安心、という感覚
これ、たぶん多くの人が無意識に持っていると思う。
役場
町役場
公式
行政
こういう言葉が並ぶだけで、「ちゃんとしてる」「安全そう」というイメージが勝手に補完される。でも、通信の仕組みはイメージでは守ってくれない。
SSL化されていないということは、通信内容が暗号化されていない状態。
閲覧するだけなら大きな問題は起きにくいとはいえ、お問い合わせフォームや個人情報入力ページがもし存在するなら、話は別になる。
途中で覗かれる可能性がゼロではない、ということになる。
正直、「まあ大丈夫やろ」と思う自分もいる。
でも「大丈夫やろ」が積み重なって事故が起きるのも、また現実。
このへん、田舎あるあるでもある。
由良町といえば、海の町
和歌山県由良町と聞くと、個人的には海、漁港、のんびりした風景というイメージが強い。
観光的にもポテンシャルがある町だし、写真を見ると「ええとこやなあ」と素直に思う。
だからこそ、公式サイトがhttpのまま、というのが余計に気になった。
今は観光客も移住検討者も、まずネットで情報を探す。
町の第一印象は、ほぼ公式サイトで決まると言ってもいい。
その入口で
「このサイトは安全ではありません」
みたいな表示が出ると、どうしても一瞬身構えてしまう。
人間って、そういうもん。
SSL化って、そんなに大変なのか
ここで「自治体はお金がないから仕方ない」という声も聞こえてきそう。
でも正直に言うと、今のSSL化は昔ほどハードルは高くない。
無料の証明書
自動更新
CMS対応
技術的には、かなり敷居が下がっている。
もちろん、役場のシステムは民間サイトほど身軽じゃないし、内部ルールや業者との契約も絡む。
「はい今日からhttpsにします」というわけにはいかない事情も分かる。
それでも、全国を見渡すと、同規模どころかもっと小さな町でもSSL化済みの自治体サイトは珍しくない。
そう考えると、由良町が取り残されているように見えてしまうのが、ちょっともったいない。
他人事じゃない、という話
こういうのを見つけると、「和歌山の町だから」と距離を置きたくなるけど、実は他人事でもない。
自分が住んでいる地域だって、いつ同じ状態になるか分からない。
IT担当が一人異動しただけで、更新が止まる。
予算が削られて、後回しにされる。
地方あるある、役所あるある。
だからこそ、気づいた人が「ちょっと気になるな」と声に出すこと自体には意味があると思っている。
怒る必要もないし、叩く必要もない。
ただ「まだhttpなんやなあ」と、事実として書いておく。
それだけでも、いつか改善につながる可能性はゼロじゃない。
公式サイトは町の顔
由良町に限らず、自治体の公式サイトは、その町の顔みたいなもの。
役場の玄関
町の名刺
オンラインの窓口
そう考えると、通信が暗号化されていない状態で放置されているのは、やっぱり惜しい。
海もあって
自然もあって
人も穏やかそうで
魅力がありそうな町なのに、入口でつまずいている感じがする。
自虐っぽく言うなら、
「せっかくええ服着てるのに、靴が片方サンダル」
みたいな印象。
いや、言い過ぎかもしれんけど。
今後に期待したい
個人的には、由良町の公式サイトがhttps化される日を、ひそかに待っている。
大げさな改革じゃなくていい。
トップページが変わらなくてもいい。
URLの頭に、sが一文字増えるだけ。
それだけで、見え方も安心感も、ずいぶん変わる。
地方の町が、少しずつでも時代に追いついていく姿を見るのは、案外うれしいものだ。
また何か調べものをするとき、
https://www.town.yura.wakayama.jp/
になっていたら、
「お、やったやん」
と、画面の前で一人ニヤッとすると思う。
そんな日が、意外と近くに来ていることを、ちょっとだけ期待しつつ。